TOM'S LESSON :: Vol.3 :: アメリカ在住、ポートウィックパートナーのTOM金沢が執筆する最新レッスン!

TOM'S LESSON

昨年、遼君がPGAデビューした際のレポートです!

aia.jpgTOM金沢ゴルフシーズンもたけなわ、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 巷では、あまり景気の良い話が聞かれない今日この頃ですが、そんな時にこそゴルフをお手軽に楽しめる南カリフォルニアの環境を利用して、気分転換も必要ではと考えております。

ところで、今回のお題はと申しますと、レベルの高い安定したゴルフのために絶対不可欠な要素である、アイアンプレーの正確性の向上です。ティーショットを筆頭にロングショットの上達はゴルフというゲームを楽しくし、スコアメイクのためのポテンシャルを大きく高めます。しかしドライバーを打った時点でバーディーを取ることが確約されることはありません。又200ヤード以上はなれたところから打つセカンドショットがピンに絡むことはほとんどたまたまの産物です。これは、確立は違えどツアープロでも同じです。
ラウンドに一つでも二つでもバーディーをとるとその日のスコアに大きく影響が出ることはご存知の通り! 出っ張ったものが出っ張りぱなしで無く、へこんで戻ってくるのですから楽になります(オジン臭いゴルファー会話で失礼!)。 今回小生が申し上げたいのは、折角の素晴しいティーショットの後、ミドルアイアン以下で打てるセカンドショットを如何にバーディーチャンスにしていくかが安定したスコアを目指すために重要かと申し上げたい。

ミドルアイアン~ショートアイアンの確実性にかける人の問題点は、大雑把に分けると次の2点。
1.振り過ぎ   2.技術的な問題

まずは1の振り過ぎ、振り回しすぎが目立ちます。8番アイアン持ってナンボ飛ばそうとしてるんですか? といったスイングする人をよく見かけます。例えば、「その8番アイアンで何ヤード飛ぶんですか?」と質問すると、「150ヤード」といった答えがよく返ってきます。そして、「そうですか、では今150ヤードを打とうとしていますか? もしかすると、ただ思い切り振ろうとしていませんか?」と聞き返すと「はあ???」といった具合です。ここでの問題点は、アイアンプレーの重要課題である所定の距離を打つことを考えず、それ以下もそれ以上もダメだということを忘れています。そしてさらには、例えばここで8番アイアンで150ヤードと思っている人のほとんどは、それはその人の最大飛距離の場合がほとんどです。いわゆる、マン振りすれば150ヤード飛ばせるのを、自分の飛距離が150ヤードと勘違いしています。ドライバーショットはティーアップしていることも手伝い、マン振りでも当たることが多々ありますが、芝生の上から直接打たなければならないアイアンショットは、ほんの少しの身体の上下動がダフリやトップに繋がるのですから、マン振りしたらきちっとフェースに当たるわけ無いと考えてください。きちっと無理なく何回でも続けられるスイングで飛ぶ距離が自分の飛距離であり、それを基準にクラブ選択をしていく練習をしなければなりません。もし当たっちゃったらオーバーする???だからマン振りしない練習をするんです。

読者の方の中には、振り過ぎといわれてハッと気づく人もいる反面、「そう言われてもねえ、軽く打とうとするとかえって当たらない」と反論する人もいるでしょう。そういった悩みをお持ちの方が多いことも知っています。それでは、2の技術的な問題に進みましょう。

強く振ろうとするから起きる問題でもあるですが、一言で言ってしまうと、この手の問題を抱えている人はいわゆる「手打ち」です。ここで、おそらく誰もが知っている、少なくとも聞いたことがある基本中の基本の一部ですが、
アドレスで肩のラインをターゲットラインと平行に揃えて、
両腕と胸で三角形を作って、
左腕とクラブを概ね真っ直ぐにイメージして、、、などなど
こんな窮屈な思いして変なかっこして、これって何のためにやってるんでしょう? これらは他でもない、ボールを正確にヒットするために一番大切な一瞬、インパクトのポーズのシュミレーションです。現実は、アドレスの形全くそのままのポーズでインパクトすることはありえないのですが、上の3点はインパクト時に強くイメージしなければいけないポイントといえます。つまりは、インパクトのイメージは、極力、肩のラインがターゲットラインと平行に近いこと、両腕と胸のラインで描かれた三角形が胸の正面に位置していること、左腕とクラブが概ね一直線を描いていること、ということになります。
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正確なアイアンショットを打つためには、スイング中いつもこのインパクトのバランスをイメージしながら身体を動かす必要があります。特にバックスイングで、腕でクラブをヒョイっと担ぎ上げてしまい上半身を右に向ける動作が不足すると、腕と胸の三角形が崩れ、手の位置(三角形の頂点)が胸の前から居なくなってしまいます。このように、上半身の前に常に手をキープすることで身体の回転とクラブの動きのコーディネーションを正確に再現するわけですから、この動きのコーディネイションを無視した力任せな腕の振り過ぎは正確性を求める上ではとんでもないことになるわけです。

基本的に身体とクラブの回転運動の組み合わせであるゴルフスイングです。自分を中心にその周りを旋回するように動くクラブの軌道の途中に、瞬間であるインパクトのポーズを創り上げていくことでボールをヒットします。名手たちはそのイメージを強く持ち、決して全体の流れに逆らわないリズムを常に追い求めていると考えて欲しいのです。彼らのインパクトから直後にかけてのクラブの動きは、それを象徴する素直な動作を表しています。左手甲(右打ち選手)がターゲットに向けて概ね平らに相対し、インパクト直後にはクラブフェース共々瞬間地面を向いていくような回転を見せる瞬間があります。こうすることでインパクトでクラブフェースがボールを押さえ込んでいくような動きを引き出し、力強く設計されたロフト通りにボールを弾き出してくれます。アイアンが苦手、飛ばない、だからついついマン振りしたくなる、といった症状の人は、これら自然の流れで作られるインパクト時のコーディネーションが崩れているので、インパクトゾーンでクラブヘッドが返らず跳ね上げるような動きが診られるケースがほとんどです。

クラブが進化し人間が進歩し、それに伴ってスイングが変化しているといわれています。確かに、一昔前と比べて無駄な動きを省くべくどんどん単純化していっています。しかし、その流れを飛び越えていつでも厳然と変わらぬゴルフスイングの定義を示しているのがインパクトの瞬間、その身体のバランス・ポーズとその瞬間のクラブの動きです。今回説明したインパクト時の動きに関しては、何も新しい理論でも何でもありません。古くはボビージョーンズの時代から、ベンホーガン、ニクラウスの時代を経てタイガーを中心とした現代の名手たちに受け継がれています。撮影技術が発達した現代では、写真や録画でこの内容を正確に目視することが出来ます。ツアープロの中でも、これの動きに卓越したプレーヤーは安定性があります。爆発力だけの一発屋的なプロとは一線を画していることは間違いありません。一度、そのいう観点で各プロのスイングを評価し、優勝者当てクイズなどをするのも面白いかもしれません。但し、優勝するためのLUCKが読み切れれば完璧なんですが!?

短い誌上ではスイングや練習ドリル等に関する細かい説明には限界があります。これらに関しての質問や更なる詳細に興味が有る方は、遠慮なくご連絡ください。
では又、次号で。

アメリカ雑誌「TEE UP GOLF MAGAZINE」(TEE UP INC.発行)で掲載された内容です。


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チャレンジホビー「夫婦ゴルフのすすめ」
※NHK教育テレビ・毎月曜放送
番組内では青山薫プロの薦めでガダルカナル・タカ、橋本志穂夫妻が「サイカグローブ」を使用し技術向上を目指します!!

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