TOM'S LESSON :: Vol.2 :: アメリカ在住、ポートウィックパートナーのTOM金沢が執筆する最新レッスン!

TOM'S LESSON

昨年、遼君がPGAデビューした際のレポートです!

CIMG2102.JPGTOM金沢すっかり気温も和み、春の訪れを感じる今日この頃です。アレルギー持ちの方は、既に身体がそれを報せてくれていることでしょう。そして又、今年もPGAツアーが始まっております。PGAツアー絡みで、日本のゴルフファンにとっては春先からビッグニュースが到来しました。ご存知の通り、17歳のスーパースター石川遼君がプロとしてUS PGAツアーにデビューするという快挙を果たしました。今号は、ちょっと志向を変えて石川選手のNorthern Trust Openでの健闘をインサイドロープ的にお伝えできたらと思います。

特にミーハー的なファンではないと自称してはいますが、さすがにこのビッグニュースは放って置けません。練習日も含め丸3日、石川選手を追っかけ久々にゴルフをせずにコースを歩いてきました。これって結構疲れるものです。かなりバテました! 会場では地元の沢山の方をお見かけし、そのラウンドの様子をご存知の方も本当に沢山いらっしゃることと思います。

結果は2ラウンドで2オーバー。3打足りずに予選突破はならなかったのですが、その健闘はなかなかのものでした。この数字は、過去に沢山の日本のトッププロたちが挑戦してきた結果と同等レベルを既に示しています。単なる結果よりも、むしろその持てる才能とポテンシャルの高さを随所に観ることが出来、将来への展望を想像したときには少し感動を覚えたといっても過言で無いと思います。

IMG_0031.JPG一番特筆すべきはドライバーショットの上手さ、度胸の良さです。本人も常日頃からドライバーの名手になると公言しているのでその練習量の豊富さがその裏づけになっているのは間違いないでしょう。それを実戦の場で見せてくれるのはやはり気持ちが良いものです。平均飛距離は290ヤード弱と公式データで出ておりましたが、周りの巨人たちの中で精一杯のティーショットを打ち続ける姿が数字以上にひときわ輝いて見えたのは小生だけではなかったはずです。気になったのは練習ラウンド後のコメントに「コースが長い」ということを言っていたことです。未だ17歳で身体も出来ていないからこれから!と片付けられないのは、Riviera CCはアメリカのトーナメントコースの中では決してモンスターではありません。本当の話かどうかは定かではありませんが、Riviera CCでのUSオープンの開催をUSGAが拒否した理由は、コースの全長が足りないといった話も噂で聞いています。
事実、USオープンに限らず怪物的な難易度を設定したトーナメントコースが普通になってきています。ということは、石川選手はUS PGAツアーの中では傑出した飛ばし屋ではありませんが決して飛ばない方ではないので、飛距離を伸ばすことも必要かもしれませんが、こういったコース設定に慣れることも重要な要素になることは間違いありません。世界ジュニアでTorrey Pinesに来たことはありますが、ジュニアの試合とは試合設定が比べ物になりません。要は、今回初めてアメリカでトーナメントに参加したということです。

持って生まれたセンスを感じさせてくれたのは、ショートゲーム・パッティングのタッチです。今回、結果としてそれが数字には残っていませんが、力強く振り切るドライバーショットと好対照のショートゲームのタッチの柔らかさは、世界の名手たちにつながる共通項です。羨ましいかぎりとしか表現のしようが無いのが残念ですが、理屈ではない感覚をチャンと身につけているのがプレーの中に確かに現れています。

DSC02412.JPG褒めてばかりではただの一ファンと変わらないので、口幅ったいのは承知の上で小生の石川選手評を書いてしまってもよろしいでしょうか・・・?  では何故今回思うような成績が残せなかったのでしょう。パットが入らずに苦戦した事実は周知の通りです。しかし、それはパットが下手なのではなく、初めてのRiviera CCのクセがあるグリーンを読みきれなかったから! それも間違いなく一つの要素なんですが、それは優勝もしくは上位入賞を逃がした理由にはなり得ても、予選通過できなかった理由にはならないと思っています。小生はそれ以上にアイアンショットの精度が気になりました。もちろん既に一流プロですから下手なわけはありませんが、予選ラウンド2日間で奪ったバーディーは2個づつのたったの4つ。初日1番ホールの2オン2パットバーディを別にすると、他の3つのバーディーは全て一番入りやすいラインからのパットです。入れやすいラインのパットは確実に沈めているのでパットは上手です。しかし、そのチャンスがあまりにも少なすぎた! 石川選手が目標にしていた1日4バーディーは、Par5の3打目を含めてアイアンショットの精度が上がればいくらでも届くところにあった目標だったと思います。現実、ツアープロといえども難しいラインのパットはそれほどビシビシ決められるものでは有りません。仮に読めても、ツアーで7~8フィートのパットを沈める確立は50%に満たないというデータもあります。もちろん優勝や上位に入るためには、そのくらいの距離もしくはそれ以上のある程度難しいラインを読みきって高い確率で決めていくことが必須です。それが出来る選手が、その週の優勝候補になるわけですから!

このように、今のゴルフでは、日本のトーナメントでは優勝争いのチャンスがめぐって来ることがあっても、アメリカのトーナメントでは予選通過に必死になるレベルであり、その理由は、アイアンショットの精度の不足と小生は印象を受けました。このことは、予選落ち後のコメントで本人も自覚しているに違いありません。こういったテーマを持ち帰り、次のテーマとして取り組み既に準備を始めていることでしょう。
再渡米の3月後半からの2試合(Transition, Arnold Palmar Invitational)での活躍、そしてMastersへの挑戦! 本当に今から楽しみです。
将来石川選手がどこの国を拠点としていくのか今は分かりません。その前哨戦として、日本のトーナメントとはどこか違うアメリカのツアーから、そして世界のトップを走るプロたちから何かを学び何かを盗んでいってもらいたいと心から願っています。プレーだけに限らず、憧れのプロたちのカッコ良いと思うことを素直に真似て、本当にカッコいいゴルファーになっていってもらいたいですね。
石川選手、一つだけいいですか? 日本のツアーでは当たり前の光景なのかもしれませんが、こちらのツアー選手で練習といえどもドライバーの練習をするのにキャディーさんにティーアップしてもらう人はいません! 拭いたボールをキャディーがトスしてプレイヤーが自分でティーアップして打つ流れはカッコいいと思うのですが・・・真似してもらえたら嬉しいですねぇ。

CIMG2090.JPG熱烈遼君ファンの方、勝手なことばかり言ってゴメンナサイ! でも小生もすっかり石川選手ファンになってしまった今回のトーナメント観戦記でした。

では、今号はこの辺で失礼します。


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チャレンジホビー「夫婦ゴルフのすすめ」
※NHK教育テレビ・毎月曜放送
番組内では青山薫プロの薦めでガダルカナル・タカ、橋本志穂夫妻が「サイカグローブ」を使用し技術向上を目指します!!

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